アウフグースとは。ドイツ生まれの熱波パフォーマンス
ロウリュの蒸気を、タオルで全身に送る。それがアウフグースです。
アウフグース(Aufguss)の意味と起源
アウフグース(Aufguss)はドイツ語で「注ぐ」「かける」を意味します。サウナストーンに水やアロマ水を注ぎかけ、発生した蒸気をタオルで客席に送るパフォーマンスのことです。
起源はドイツのサウナ文化にあります。ドイツはフィンランドに次ぐサウナ大国で、約2,000万人がサウナを利用するとされています。ドイツのサウナは公共施設型が主流で、男女混浴・水着なしが一般的です。この公共サウナの中で、スタッフが蒸気を送るサービスとしてアウフグースが発展しました。
やがてアウフグースは単なるサービスから「パフォーマンス」へと進化します。2014年にはアウフグース世界選手権(Aufguss-WM)が始まり、各国の熱波師が技術と演出を競うようになりました。音楽に合わせたタオルさばき、照明演出、アロマの組み合わせ。エンターテインメントとしてのサウナ文化が確立されていきました。
アウフグースとロウリュの5つの違い
アウフグースとロウリュは混同されがちですが、明確な違いがあります。
1. 発祥地。ロウリュはフィンランド、アウフグースはドイツです。
2. 誰がやるか。ロウリュは自分で石に水をかけます。アウフグースは熱波師(アウフギーサー)が行います。
3. タオルの有無。ロウリュは石に水をかけるだけ。アウフグースはロウリュに加えて、タオルで蒸気を送ります。
4. 場所。ロウリュは家庭でも施設でも。アウフグースは主に施設で行われます。
5. 性格。ロウリュは静かで内省的。アウフグースはイベント性が高く、エンターテインメントの要素があります。
日本では「ロウリュサービス」と称してタオルで蒸気を送るサービスを行う施設がありますが、厳密にはそれはアウフグースです。フィンランド人にとってのロウリュは、あくまで自分で石に水をかける静かな行為です。
日本でのアウフグース文化
日本にアウフグースが本格的に広まったのは2010年代後半からです。サウナブームとともに、施設の差別化手段として熱波イベントが急速に増えました。
2019年には日本アウフグース選手権が始まり、プロの熱波師が技術を競う場が生まれました。現在では、全国のサウナ施設で定期的にアウフグースイベントが開催されています。専門の熱波師(熱波師検定制度もあります)が施設を巡回する形式も定着してきました。
この「施設で体験するアウフグース」がサウナへの入口となり、「自宅でもあの体験がしたい」と考える方が増えています。自宅ではアウフグースそのもの(タオルで送風するパフォーマンス)は難しくても、その土台であるロウリュは十分に楽しめます。
自宅サウナでできる「ミニアウフグース」
施設のような大掛かりなパフォーマンスは難しくても、家庭用サウナで「ミニアウフグース」を楽しむことはできます。
ステップ1. ロウリュを行い、蒸気を発生させます。対応ヒーターと十分な石の量が前提です。
ステップ2. 小さめのタオルやサウナハットで、天井付近にたまった蒸気をゆっくり自分の方へ送ります。大きなタオルを振り回す必要はありません。手のひらサイズのタオルで十分です。
ステップ3. アロマを楽しむなら、サウナ専用のアロマ水をロウリュに使います。精油の原液は引火の危険があるため、必ず水で十分に希釈するか、専用製品を使ってください。
家族や友人と一緒なら、一人がロウリュを担当し、もう一人がタオルで蒸気を送る役割を分担するのも楽しい方法です。ただし、サウナ室の広さに対して人数が多すぎると息苦しくなります。2〜3人が快適に入れるサイズ感が理想です。
アウフグースに適したサウナ設計
自宅でアウフグース的な楽しみ方をするなら、設計段階で考慮しておきたいポイントがあります。
天井の高さ。蒸気は天井にたまります。天井が低すぎると蒸気がすぐに降りてきて、コントロールしにくくなります。理想は2.1m〜2.3m程度。高すぎると暖まりにくく、低すぎると蒸気の居場所がなくなります。サウナ室の熱設計で詳しく解説しています。
ヒーターの蓄熱量。ロウリュを繰り返す使い方では、石の量が物を言います。シリンドロのように大量の石を積めるヒーターを選ぶと、連続ロウリュでも蒸気の質が落ちにくくなります。
換気設計。アウフグースでは通常のサウナ利用よりも湿度が高くなります。給気口と排気口のバランスを適切に設計し、使用後にサウナ室を乾燥させる仕組みも組み込んでおくと、木材の寿命が延びます。
ベンチの配置。上段と下段で体感温度が大きく変わるのがアウフグースの特徴です。上段は蒸気の直撃を受けて強烈な熱波を感じ、下段はマイルドに楽しめます。家族で使うなら、両方の段にゆったり座れる幅を確保してください。
アウフグースは、サウナ文化の中でもエンターテインメント性の高い楽しみ方です。施設で体験するのが最も手軽ですが、自宅サウナでもロウリュを土台にした「ミニアウフグース」は十分に楽しめます。
D'STYLEは岩手県盛岡市のHARVIA正規代理店として、ロウリュとアウフグースを存分に楽しめるサウナの設計・施工を行っています。ヒーターの選定、石の量、天井高、換気設計まで含めて、お客様の使い方に合わせたサウナをご提案します。
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アウフグースについて、よくある質問
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